ただいま製作中のドレスのご紹介です。
前回解説をした、インナー用のパンツを縫い付けるドレスの土台の作り方です。
サムネイルの写真は仮縫いが終了して装飾に入ったところ。こちらのドレスは、結婚式で社交ダンスを踊りたいけれどドレスに困っている、という方からご相談を受けて製作しました。
ちなみに私も結婚式で自分でドレスと旦那のシャツを作って踊ったのですが、結婚式の時って、試合と違ってもちろんセルタンも入れないから肌は白いし、補正下着の跡がついているからあまり露出できないし、ダンス関係者ばかりではないのであんまりラテンドレス!って感じのドレスは着づらいし…で結構ドレス選びは難しいんですよね。
今回のご依頼は結婚式二次会でダンスをするので、ダンス以外の時間でも着ていられるような、二次会ドレス兼ダンスドレスを!ということでデザインもダンスドレスというよりは普通のウェディング用ドレス寄りで作っています。
型紙作りと裁断
さて、まずはドレスの土台の形作りからです。
今回は裏地にインナーパンツにも使った藤掛のツーウェイ、表地にストレッチレースの二枚を重ねて作りました。
ひざ下あたりからゆるく広がる形にしたいので、上半身~ひざ丈までを一つながり、そこから切り替えてスカートを付けます。まずは上側の形がこちら。
三枚の方が前、二枚の方が後ろ側です。レオタードの型紙を元に、下の方は後で縫い合わせた後にトルソーに着せて長さを決めるためざっくりです。相変わらず型紙作りは立体に着せながら勘でやっているので説明しずらくてすみません…
そしてこちら表に重ねるレース生地。同じ型紙で作って二枚重ねで縫います。
縫製
パーツを縫い合わせる
背中はファスナーを付けるのでおしりから上はあけておいて、他の部分を縫い合わせました。パンツの時と同様、上糸をレジロン、下糸をウーリーの直線縫いです。
胸周りの端っこの処理
背中のコンシールファスナーつけはまた別の機会に解説しようと思うので、今回は胸元の部分の処理について説明します。
パンツの足を通すところと同じく、胸元にもゴムを入れてしっかりさせます。
特に胸の間の三角の部分にゴムを入れるのにコツがいるんですよね。私も苦手ですがきれいな角が出るように、頑張ってやっていきましょう~
まずは、胸の真ん中の三角のところに1㎝くらいの切り込みを入れます。
これを折り返したラインが出来上がりの線なので、それを意識しつつ切り過ぎないように気を付けて下さいね~
次に、ドレスのあまり布で小さい三角を作ります。
このくらい。
そしてこれを先ほどの切り込みの部分に縫い合わせます。
角度があって難しいですけど、こんな感じで直線でさくっと縫います。
ここまで来たらゴムの用意。
背中~胸の真ん中までの淵の長さ-10%の長さでゴムを切ります。これを右側、左側の2本。
パンツ製作と同じ要領ゆるみがだいたい均等になるように縫い付けます。真ん中の三角の部分はぴったり縫わず、すこし長めに残しておきましょう!
わかりにくいですがこんな感じ。
ゴムの幅より少し狭いくらいの、広めのジグザグで縫います。
最後に、ゴムの部分を内側に一回折り返して、もう一度ジグザグで縫います。
中心の三角のところは左右のゴムがきちんとクロスするように気を付けてください。
先ほどくっつけた三角のパーツでうまくゴムを覆って縫えたら、完成です。
やっぱりちょっと難しいですねー。
三角の布は、ゴムが裏側に見えてても気にならなればつけなくてもOKですが、切り込みを入れたところをうまく表に見えないように縫わなければいけないので、それはそれで難しいという…。
パンツの縫い付け
表地とパンツを縫い付けます。
ボディにパンツと表のドレスを着せて、ちょうどいいところで待ち針で固定→ミシンで縫うと位置もいい感じになります。
この部分もストレッチが利かないと履きづらくなるので、ジグザグ縫いです。
中をめくってみたところ。
表地と一緒に縫っているので表面に縫い目が出るのですが、今回はレース生地なのでまったく目立ちません。
つるっとした生地で腰周りの装飾もしない場合は縫い目が目立つので、いろいろと工夫が必要だったりします。
そのへんはまたいずれ。
それでは!