前回の記事で、SOL DECEMのFacebookページについてご紹介しました。こちら
今回はその続きで、ドレスを作る事について日頃考えていることをちょっとだけ。
デザインを真似されるということについて
割と古くからあるドレス屋さんは、デザインを真似されるのが嫌だから公開したくないっていう考えのところも多いのですが、私個人的にはデザイン画なんて実際にドレスとして完成させる技術とセンスがなければ意味のないもの、と思っているので全然OKです。
というか、ダンスのドレスは特にそうですが、イラストだけ見て真似して作ったとしても、作る人によってほんと全く違ったものになるんですよね。似たようなテイストでも使う素材、微妙なラインやシルエット、色使い、その他いろんな要素の組み合わせで良くも悪くもなります。
ということで、公開することで真似されちゃうデメリット?みたいなのは考えてないというか、むしろ真似されるくらいになりたいものです。笑
“全ての創造は模倣から始まる”
と誰かさんも言っていたように、私もドレスのデザインを考える時ありとあらゆるところからパクりまくっております。パクられるということは、それだけ素敵だと思ってもらえたことですもんね。
あ、ただし、既に存在するドレスを実際に試合とかで被っちゃうような人が形から色から何から何まで丸パクリするのは、元のドレスを着ているご本人に失礼ですので、必ずどこかオリジナルな部分を出すようにしたほうがいいですよ!
ドレス選びで失敗しないために、自分の心に素直に感じる「素敵!」を大事にしましょう!
ちなみに、このブログも「そんなにドレスの作り方公開しちゃっていいの?」
ってよく言われるんですが、これを見て自分でできるような人はじゃんじゃん自分でやってみたらいいと思っています。それで本人が納得する、着たいドレスが完成するならそれが一番良いのですよー。
だから私がいろいろやってみて、試行錯誤してわかったやり方は基本的に知りたい人には全部公開していいと思ってます。興味の湧いた方はどんどん真似してやってみてくださいね。
身につけるものの好き嫌いは、すごくその人の根本的な感性とか生き方とかそういうものの影響を受けていて、だからダンスドレスは作る人との相性がすごく重要だなぁと最近特に感じています。
ドレスをオーダーで作るとき、そういう見えないお客様の感性とか好き嫌いをなんとか感じて理解してそれにマッチしたもの、いい意味で期待を裏切るものを作らなければと日々思っています。
ですが、いろんなご希望や好みを聞いた上で、その中で最終的には自分自身がこれが一番素敵だ!って思う感覚に素直に仕事をするようにしています。決まった形のないオーダーメイドのダンスドレスだからこそ、そこを妥協すると自分としてもいまいちな出来上がりになってしまい、それはお客様に失礼だと思うからです。
ただ、根本的な感性というか、素敵と感じる感覚がお客様とずれてしまっていると、そうはならないよう努力はしていますが、お互いにうーん?という出来上がりになってしまうことが、まれにあるのですね。そういうすれ違いをなくすにはどうしたらいいんだろう?というのは今の課題でもあります。
一つ言えるのは、ダンスのドレスを選ぶ時、自分自身の心で感じる「素敵!」という感覚を大事にして、それに合うものを見つける目が必要だということです。
「でも、自分のセンスには自信がなくて…」「自分に似合うものがわからない…」という問題もあるかもしれませんが、それを磨いていくのもまたダンスを練習することの一つの意義でもあります。そのへんはまた別の機会に。
一番自分に合ったドレス、心から素敵だと思わせてくれて、自信が持てるドレス。
そうじゃないものを仕方なく身につけている人が多くて、せっかくダンスをして、普段とは違う素敵な自分になれるチャンスなのに、あまりにももったいない!って思うんです。
自分が一番、素敵だと思うドレスを着てダンスをしましょう!
それが結果的に私の作ったドレスでなくても、私はぜんぜん構わないのです。
ですが、自分の心に素直にドレスを選んだ時、もし私がお手伝いすることでいいものができそうだ、と思っていただけるのであれば、納得のドレスができるまで、全力でサポートさせていただきます!